特別講義

新潟市 こども創造センター 館長 浅井俊一氏 講話

中学校教師(美術)、中学校校長、美術館を経て、現在のこども創造センター館長※の職に就く。

※新潟市こども創造センターとは
子どもが自ら生きる力を伸ばし共に生きる力を育む。ネグレクトや暴力などを防止するため、利用者の自由選択による造形活動や佐藤可士和氏による、デザイン、舞台装置等々、施設も考え抜かれている。



1.水と土の芸術祭、「潟」 とアートについて

career1-1
新潟は3000年前、海だった。信濃川と阿賀野川によって土が運ばれて越後平野が出来た。その川の綺麗な水が流れているため美味しいお米が出来る。

人間は水がなければ生きていけない、でも土の上でしか生きていけない。新潟ではこの水と土の関係がものすごく強く、水と土がうごめいて新潟県を作った。その歴史をアートで表そうと、アーティストがアート作品を出品するイベントが「水と土の芸術祭」のテーマでもあります。


2.生徒達の将来について

career1-2
自己と向き合う。人は「自由」を与えられると逃げてしまう(何をしたらいいか分からない)が、大事なことは自分をコントロールする力、そして自分が自分の生き方をどう思っているかを考えることが大事。ファッション、スポーツ、自分の夢など、絵・物創りから世界を感じて、自分の想いをのせる、描く、創るということも大事。

葵高等学院の生徒は、アートに向いているタイプがたくさんいる。純粋な心をみんな持っている。その気持ちを大切に将来を考えてほしい。


3.生徒の声 「授業を通して、10年後の自分を考える」

●アートは、絵だけとかそういうわけじゃなくて、花でも食でも自分がアートだと思えて好きなようにやればいいんじゃないかと思った。今はこれをしたいと思っても将来は違うかもしれない。けどそれでいいんだと思った。

●10年後には結婚して食に携わる仕事がしたい。20代のうちにしっかり腕を磨いて40歳までには自分のお店を持ちたい。来てくれたお客さんの笑顔をたくさん見れるようにがんばりたい。

●自分に当てはまる部分もあったし、自分にはない感性や考え方を学べたので良かった。

●子供の頃と大人になった時で絵が変わる理由は、ただ単純に大人になれば観察力の発達や、道具を上手く使えるのかなとぼんやり考えていましたが、そもそも物の捉え方が違うということを聞いてなるほどと思いました。ピカソは何故ものすごい画力が備わっているのに大人になった途端あのような絵を描くようになったのか謎が少し解けた気がします。

●映画を考えるのも、絵を描くのにも大変なのだなぁと思った。普段と違った授業で思うことがたくさんあった。10年後は自分のやりたい仕事に就けていて、人のために何かをできるようになりたい。

 など


水と土の芸術祭 公式サイトはこちら